
蛹化前
3齢幼虫が成熟して黄色になってきたら蛹化用にケースをセットします。蛹化用のケースは大プラケースに、粘土のようにこねられる位に加水した黒土をケース下部に1/3程出来るだけ固く詰めます。♂オスの場合、マットがスカスカな状態だと上手く蛹室が造れずに体高の低い胸角になりやすくなります。上部は通常の飼育用マットで埋めます。こうすることで成熟した幼虫が蛹室を造るのに適した土中を求め、ケース内を動き回りサイズロスをしてしまうのをある程度防ぐ事ができます。コーカサスの短角は、この動き回るのが原因とされてます。この辺の説明は「羽化
長角方法」に詳しく記載してあります。コーカサスオオカブトの飼育でこの部分がもっとも難しいです。どうしても暴れてしまうことも多いので、あせらず黄色に成熟するまでしっかりとよいマットを与えておきましょう。蛹の期間は約2ヶ月です。
前蛹
黄色になった3齢幼虫は蛹室を作り、前蛹になります。この段階ではエサは食べず、死んでるように見えますが蛹になる準備をしています。尻尾の部分がシワシワになり足が退化して短くなっていきます。仰向けになって全身がシワシワになれば蛹化は直前です。ここで脱皮をして蛹となります。コーカサスの短角は3齢幼虫から前蛹になるまでに暴れて体力を消耗し、サイズダウンするのが原因だとされてます。ヘラクレスの角曲がりも原因も前蛹段階の蛹室の大きさが充分じゃないからと言われてます。
蛹化
蛹室を造り、蛹になるとケース底面か側面の一部に蛹が見えることがありますので、注意して観察してください。オレンジ色のものが見えたらそれが蛹です。見えない場合でも、蛹室は幼虫の糞で蛹室の壁を作成しますので、蛹室付近になるとマットがガチガチに固まってます。マットと違う硬さの層になったら、それが蛹室です。その蛹室を確認してから3ヶ月待てば羽化しているはずです。取り出して蛹を見てみたいといった場合は蛹室の上部だけを壊し、露天掘りの状態で羽化させることも可能ですが、天然の腐葉土など雑虫のいるマットではおこなわないようにしてください。雑虫に蛹が食べられてしまう可能性があります。成虫になった頃を見計らって掘り出してみましょう。
人工蛹室
マット上で前蛹体になってしまった、或いは観察の為取り出した場合、人工蛹室で蛹を管理する事になります。♂オスの場合、少し斜めに蛹室を造り、蛹室の壁に沿って胸角を伸ばして綺麗な曲線を作りますので、蛹室が斜めになっていないと胸角が綺麗に伸ばせず曲がってしまいます。前蛹を人工蛹室で蛹化させる場合は、蛹室の壁のラインをうまく再現させてください。※マット交換時に、蛹室と共に皮膚がシワシワの幼虫が出てきてしまったら、もう前蛹です。もう一度蛹室を造ってはくれませんので、人工蛹室を造ってあげてください。
ヘラクレスの角曲がりの原因は蛹化時の蛹室の大きさの問題があるためだと思われます。特にヘラクレスは大きな蛹室か必要になります。飼育ケースから蛹室内の蛹が見えるようであれば間違いなく容量不足だといえます。この際、ケース内で平らなところがあったり、角付近の長さが足らないと寝返りが出来なかったり、角の成長を妨げる原因になります。
画像の赤○が必要な蛹室の必要な大きさですが、幅と長さが不足してる為、胸角が折れています。その場合は速やかに人工蛹室に移動させるか、蛹室を一部あばいて長さを確保することが角曲がりの防止になると思います。
※蛹はショックに大変弱いので、振動をあたえないでください。
多頭数飼育と蛹化
飼育ケースが大きいことが条件となりますが、多頭数飼育を薦める人が多いです。理由は、単体飼育の場合、卵から成虫になるまで♀メスは1年〜1年半、♂オスは1年半〜2年かかると言われています。♂オスと♀メスで羽化の時期がズレてしまうのですが、♂オスと♀メスを一緒のケースで飼っていると同時期に蛹になってくれるのです。つまり♂オスの幼虫期間が、♀メスの幼虫期間と同じになる訳です。オオクワガタのように喧嘩して共食いはありません。蛹になる時期になるとエサを食べなくなり、蛹になる為の部屋を作り始めます。このような時期になったらできるだけそっとしておいてやりましょう。蛹の姿を見たくなりますが、固まるまでしばらく待ちましょう。蛹の期間は約2ヶ月ほどです。
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