
幼虫飼育
プリンカップにセット後、1ヶ月もすると初齢幼虫が孵化してきます。孵化してスグは、まだ頭部が白くデリケートなので数日後、頭部がオレンジ色に色付いたら幼虫飼育に移行しましょう。無精卵でなければ高確率で孵化します。孵化した初齢幼虫はは脱皮をし、2齢幼虫になり、さらに脱皮し、3齢幼虫へとなります。3齢幼虫の後半になると黄色くなって前蛹になり、再度脱皮して蛹になります。
飼育ケースの大きさについて
ヘラクレスの幼虫達は、どんどん大きくなりますが、自分の生活スペースがどれくらいあるのかわかるらしく、そのスペースに合った大きさに体重を変化させているらしいのです。これは、蛹室を作るスペースを意識して、自らの体重をコントロールしているものと思われます。生活スペースに合わない大きさまで育ってしまった場合、蛹室を作れなくなってしまいます。羽化不全で死んでしまうリスクを避ける為の防衛本能なのでしょう。やはりできるだけ大きいケースで飼いましょう。ケースの大きさに比例して大きさも決まってしまいます。また、ケースが小さいと角が曲がってしまう場合があります。大きなケースで飼っていれば、角が曲がる確率も減ると思われます。
飼育スペース
初齢〜2齢くらいまではプリンカップなどで飼育可能です。
2齢中期〜3齢幼虫では1〜2L程度のボトル容器やプラケース小型などで飼育できます。
初齢〜3齢中期頃までは集団飼育も可能で、衣装ケースなどで10〜20頭くらいはまとめて飼育できます。
小型のカブトムシではそのまま羽化させる事も可能ですが、中型〜大型カブトムシは、単独飼育をする必要があります。
えさマット
幼虫のエサはマットそのものなので、カブトムシ幼虫飼育専用の良いマットを使ってください。2齢幼虫〜3齢中期にかけてはもの凄い勢いでエサを食べ、成長も著しく早いので、この時期はエサ切れに特に注意が必要です。この時期の幼虫の成長によって成虫サイズがほぼ決まります。マット表面に糞が溜まってきたら取り除いて新しいマットを追加するか、劣化がひどい時などは全て交換します。
マットの交換について
ケース、マットを用意したら、あとは幼虫を入れるだけです。どんどん大きくなっていきます。1ヶ月で20gぐらい増えることもあります。どんどん大きくなるということは、マットを食べる量も半端じゃないということになりますが、マットの交換は2ヶ月に一度の間隔で良いです。大型狙いなら1ヶ月毎におこなうのが理想です。マットを交換する時は全部を交換するのではなく、マットをふるいにかけて糞だけ除き、減った分だけ新しいマットを投入します。そうすると大体半分ぐらい交換することになります。ヘラクレスの糞は枝豆をひとまわり大きくしたぐらいの大きさがありますので、粗い目のふるいで簡単に取り除けます。2ヶ月に一度半分だけのマットの交換なら、蛹になるまでそれほどたくさんのマットは必要ありません。♀メス1匹で10〜15L、♂オスで15〜30Lぐらいでしょうか。もっと少なくてもいいかもしれません。多頭飼育で羽化の誤差を縮める場合は、マット交換を遅らせることで成長を遅らせつつ成熟を進める効果があるように感じ、結果♂オスは小型化して羽化が早まると思います。
湿度
マットは手で強く握って「ボロッ」と塊が崩れるくらいが良く、水分が多すぎるよりもやや乾燥気味の方が清潔に保つ事ができます。菌床カスなどをマットに混ぜこんだ場合、菌床から徐々に水分が出てくるので様子を見て水分が多すぎるようならケースの蓋をあけて余分な水分を飛ばします。マット表面が吹いたら飛ぶようなカラカラ状態の場合は霧吹きなどで加水します。冬場の加温飼育時は特に乾燥するので注意してください。
ヘラクレスの場合はちょっと乾いているくらいが良いようです。逆に水分が多いのは良くないようです。とは言っても乾燥には十分気をつけて下さい。
飼育温度
飼育温度は、20〜30℃の間をキープしましょう。どちらかというと25℃前後の高温寄りの飼育がよいみたいです。30℃を超えると死んでしまう確率が高くなるようです。20℃前後の低温では期間が長引き、マットを消耗するわりに特に大型になるといったこともなさそうです。高温すぎると成熟を早めてしまい、小型個体が羽化してしまう危険がありますので、注意してください。温度が高いとケース内で幼虫が暴れまわったり、マットの上に上がって来てしまいます。外気温とケース内の温度差がある場合があるので、定期的にケース内の温度もチェックします。特に夏場と、冬季の加温飼育下で、ラップなどを蓋とケースとの間にはさみこんだ場合や衣装ケースやボトル容器を使用している場合、ケース内の温度が予想以上に上がる事があるので注意してください。この場合、酸欠などが原因で幼虫がマット上に出てくる事があるので、その際にはラップを取り除いたり、ふたを開けて様子を見ます。急激な温度変化は良くないので注意してください。
初・2齢幼虫の飼育
孵化した幼虫は、中プラケースなら1〜3頭、大プラケースなら3〜5頭入れます。このとき大型個体を作出したいのなら1ケースに入れる幼虫の数を少なくします。♂オス♀メスの羽化の誤差を縮めたいのなら多くします。マットは市販の専用マットや腐葉土、クワガタ幼虫に使用したマット、またそれらにオオクワの菌糸の食いカスを添加することにより、より大きく成長します。ドッグフードもよいと言われていますが、試したところ食べる前に水分を吸って泥状に腐り、ダニ、線虫などが発生して非常によくないらしいです。菌糸の食いかすも水が出てマットが劣化し易いので注意したほうがよいでしょう。マットの乾燥には弱いので必要に応じてときどき加水します。1ヶ月もすると2齢幼虫に成長します。
3齢幼虫の飼育
3齢幼虫に加齢直後はまだ20g前後しかありませんが、3ヶ月ほどで100gオーバーしてきます。♂オス幼虫は白く大きく成長し、♀メス幼虫は成熟し始めて黄色く一回り小さく、この時点で♂オス♀メスの違いがはっきり表れます。3齢幼虫になったら、雌雄を判別します。♂オス♀メスの判別は見た目でも解りますが、自信がない場合は幼虫の腹部の窪みの有る無しで判別するかV型のマークの有る無しで判断できます。大型狙いの場合、できれば大プラケースで単独飼育、♀メスは3〜5頭で飼育します。しかし、中プラケースでもちゃんとマット交換をすれば大型作出も充分可能です。3齢幼虫の場合、衣装ケースや特大プラケースなどで複数飼育も可能ですが、過密にならないように注意してください。♀メスの場合は大型を目指すことはないと思いますので、まとめ飼いで特に問題ないと思います。とにかく3齢幼虫初期から大きくなる時期にはよいマットを常に与えるようにして成長を妨げないようにしましょう。白かった幼虫が黄色っぽくなってくると成熟期に入り、体重は上がりにくくなりますが、しっかりよいマットを与えて体重を下げないように心がけましょう。
 |
 |
| オス♂の場合 |
メス♀の場合 |
|